長尺パイプの加工
2007年 11月 21日
通常、トルンプのL3030という機種は
加工ヘッドが動く範囲が3mなので
3m弱しかまでしかパイプを加工することができません。
たまに、3m以上の長さのパイプを加工して欲しいと依頼があります。
今回は、丸穴をあけました。
今回のようにパイプ径が140mm以下なら、加工できる場合があります。
加工機のチャック部分に、パイプを貫通させることができる穴が開いているので
ここに、パイプを突っ込み
まず、パイプの半分だけ加工
半分加工したら、パイプを引っこ抜いて
反転させて、反対側の半分を加工します。
当然、反転させるときに、チャックを緩めるので、原点が解除されるので
どうしても、反転前と反転後の加工は位置関係がずれてしまいます。
ズレを少なくするようにしていますが、
目視で位置決めするので
1mmくらいのズレはどうしても出てしまいます。
まあ、水抜き用の穴加工くらいなら問題ないでしょう。
それともうひとつの注意点、定尺のパイプですが、4mの定尺パイプといっても
4000mジャストではなく、多少長めで納入されるので
その場合も注意が必要です。(先日は8ミリ長いパイプが納品されました。)
例えば、パイプの長さ方向に対し300mmピッチで穴あけした場合
パイプの実寸が5ミリ長くて4005ミリだったばあい
上記の反転加工の場合、長さ方向に対して、センターのピッチが5mm大きく305mmになってしまいます。
加工時、注意が必要ですね。
それと、長い5mmをどこで逃がすかを、お客様と打ち合わせしないといけませんね。
今、定尺パイプだけの問題と書きましたが
よく考えると、寸法きりのパイプでも2~3ミリ長めに切断するのが
なかば常識
反転させて加工する場合は、現物の長さを測ってからプログラムを作ったほうが
無難ですな。