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SUS430は本当に安い?小ロット製作で陥る「コストダウンの罠」

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「ステンレスを安く抑えたいから、304じゃなくて430で見積もって」

設計や購買の担当者様から、このようなご相談をいただくことがよくあります。

確かに、材料1kgあたりの単価を比較すれば、SUS430はSUS304よりも150円〜200円ほど安価です。
しかし、実は**「1〜2枚の少量製作」においては、SUS430を選んだ方が逆に高くなってしまうケース**があることをご存知でしょうか?

今回は、レーザー加工の現場視点から、意外と知られていない「材料選定とコストの法則」について解説します。


なぜ少量だとSUS430が高くなるのか?

理由は大きく分けて3つあります。

1. 「端材活用」か「新規購入」かの差

弊社では、汎用性の高いSUS304を常時在庫しています。

一方で、SUS430はご依頼をいただいてから、その都度材料屋さんに発注して取り寄せます。
この「取り寄せ」の段階で、以下のコストが発生します。

  • 材料屋さんでの切断賃

  • 発注・受入に伴う事務的な手間(人件費)

在庫している304なら不要な「仕入れコスト」が、430には1枚から乗ってきてしまうのです。


2. 「ネスティング」による歩留まりの違い

レーザー加工では、大きな定尺板(材料の板)から複数のパーツをパズルのように組み合わせて切り出します(これをネスティングと呼びます)。

  • SUS304の場合: 常に動いている材料なので、他のお客様の製品と一緒に並べて切断できます。
    材料の隙間を有効活用できるため、1枚あたりの材料費を抑えられます。

  • SUS430の場合: その案件単独で切断することになります。板に大きな余白ができても、
    その分の材料代を負担いただく形になり、結果的に割高になってしまうのです。

3. 納期への影響

在庫の304であれば即加工に入れますが、430は材料の到着を待つ必要があります。コスト面だけでなく、スピード面でも在庫材にメリットがあります。




コストダウンの「境界線」はどこにある?

もちろん、SUS430を使うメリットが最大限に活きる場面もあります。

  • 大量生産の場合: 消費する材料が数枚〜数十枚と増えていけば、
    1kgあたりの単価差が、取り寄せ費用や歩留まりのロスを上回ります。この場合は、確実にSUS430の方が安くなります。

  • 磁性が必要な場合: 価格に関わらず、磁石をつけたい等の機能的な理由があれば430一択となります。

結論:迷ったら「304」でお任せいただくのがお得です

「コストを下げたいから430」という固定観念で選んでしまうと、小ロットでは逆に損をしてしまうかもしれません。

弊社では、製作枚数や形状を拝見し、**「今の条件なら、在庫の304を使った方がトータルで安くなりますよ」**といったご提案を常に心がけています。

仕様書に「SUS430」と書く前に、ぜひ一度「304の在庫で作った場合とどっちが安い?」と、お気軽にご相談ください!





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by tarolin. | 2026-04-07 16:03 | ステンレスレーザー | Trackback | Comments(0)